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代表だいちのGREENWOODコラム


2019年10月1日
次は金メダル! 〜養老孟司氏からオーライニッポン大賞の表彰を受ける〜



ここ2〜3年、養老孟司氏と一緒になる機会が多い。環境省の委員会で委員同志だったので、年に3回ほどか。私にはちんぷんかんぷんな話をされる時もあるが、でもやっぱり話の内容が実に奥が深い。また聴きたい、と心底想う人である。そんな養老孟司氏から、表彰状を渡される機会をいただいた。ちょっと前の話になるがおつきあいいただきたい。

オーライ!ニッポン大賞。オーライ!!ニッポンとは「都市と農山漁村を人々が活発に「往来」し、双方の生活文化を楽しむことで、日本が元気になる「all right(健全)」になることを表現したものです。オーライ!ニッポン会議は、農林漁業体験や田舎暮らしなど都市と農山漁村を行き交う新たなライフスタイルを広め、それぞれの地域の住む皆さんがお互いの地域の魅力を分かち合い、「人、モノ、情報」の行き来を活発にすることで、日本再生を目指します」ということだ。そして、顕著な成果を出している団体・個人を表彰するのが、オーライ!ニッポン大賞である。

今年、NPOグリーンウッドは銀メダル相当の「オーライ!ニッポン大賞」を受賞した。30数年にわたる「教育を通した山村と都市の交流」を高く評価されてのことだ。東京で挙行された授賞式には、泰阜村の田本区住民や都市側の支援者である暮らしの学校「だいだらぼっち」関係者、山賊キャンプ関係者、大学関係者などにも同行いただき、一緒に分かち合った。

そして「惜しくもグランプリを逃した」らしい。受賞式やその後の交流会の公式の挨拶では、審査委員や主催団体専務理事から「僅差で逃したがグランプリを最後まで争ったのはNPOグリーンウッド」と最大限の評価をいただいた。山村都市交流だけではなく、本質的な教育への挑戦、へき地のど真ん中でのNPO経営、教育を中心とした地域づくりなど、33年も前にその取り組みを始めた先見性もまた高い評価を受けた。

率直にたいへんうれしく、身も引き締まる思いである。実は10年前に、オーライ!ニッポン大賞の銅メダル相当である「審査委員会長賞」をいただいた。10年経ってやっと銀メダルに到達。ということは、10年後には・・・。まさに地を這うような歩み方が、私たちらしい。

NPOグリーンウッドは、確かにこれら分野の先駆者だった。多くの困難に直面しながらも、目の前に道を切り拓いてきた日々。あきらめずに、33年間継続してきた日本でも稀有な事例だと自負している。「拓く」とは何も新しいことを始めることだけを指さない。継続することは、実は「拓く」ことでもある。誰も取り組んでこなかったこの活動を、明日へ明後日へと続けることが、先駆者であり続けることだと確信している。

時代が変わろうとしている今、私たちもまたその変化を前に進む推進力に変換していきたいと考える。新しいステージを切り拓き、常に時代の先駆者であり続ける。そんなNPOグリーンウッドを目指したい。

そんな熱い想いを胸に秘め、表彰状をいただいた。それを知ってか知らずか、養老孟司氏はニヤリと笑った。次に会えるときには、もうひとまわり成長した姿を見せたいと想う。
次は金メダルだな(笑)
 代表 辻だいち




2019年8月15日
正しいことほど強いものはない



国民的人気の世襲議員と才色兼備のキャスターが結婚するという。このこと自体はとてもめでたい話だし、祝福したい。とはいえ、それを首相官邸で生中継することには違和感はぬぐえない。「祝福はするけどなぜこのタイミングとその場所で発表?」と、多くの国民が感じていることではないかと私は想う。

どうもこの類のニュースは、権力にとって都合が悪いタイミングで発表される。この6年は、その傾向が顕著になってきている。”何か隠したいことがあるんじゃないか”、”今回はいったい何があるんだろう”と想っていた矢先。いわゆる森友事件で財務省幹部たちが不起訴となり、捜査終結だというニュースが入った。福島第一原発の汚染水タンクがあと3年で一杯になってしまう、というニュースも。

やっぱりな。

おそらく報道各社は、これらの案件を掘り下げて紹介することは少なく、冒頭の結婚話題の方に誌面や時間を割き続けるのだろう。他にも国民に知ってほしくない案件が、ひっそりと新聞の片隅にあったのかもしれない。

断わっておくが、上記はあくまで私が想っていることである。当然のことながら、政権にとって都合の悪いことを隠すために、国民から目をそらすために、芸能人や著名人の話題をリークする、ということに因果関係が認めらているわけではない。それでも「やっぱりな」と疑ってしまう自分がいる。そんな自分自身も情けないのだが。でも、そう想ってしまうのは私だけではないはずだ。国民をこのような思考回路に陥らせてしまったとすれば、今の政権は実に罪深い。

一方で森友問題そのものについては”誰がどうみてもダメでしょこの人たち”と想う。
皆さんはどう想のだろうか? この財務省の人たちがやったことは不問に付されていいのだろうか。きっと多くの国民が「?」と想っているはずだ。同じく、福島第一原発の汚染水がもう限界にきているのに有効な手立てが打てず、それでいてオリンピックは大丈夫だと言い切るこの国は、それこそ”大丈夫なのだろうか”。そう想う国民も多いはずだ。でも、これら国民が「?」と想うことが正当性を持つ道は、すでにこの国にはなくなってしまった。

品格が感じられない最高権力者夫妻とそのお友達。正しさをねじ曲げて、命を懸けて彼らを守り抜こうとする官僚。国民に対して背を向けて、追随する国会と司法。都合の悪いことはなかったことや偽造しちゃう大臣、覚せい剤に手を染める官僚、年金は払えないけど戦闘機は買っちゃう政権、そして真実を語っているのか疑わしい報道…。茶番を超えて無力感漂う滑稽な場面を、国民は見せつけられ続けた。ウソを言い続けて開き直る場面を、こどもたちは見せつけられ続けた。アメリカに媚びへつらいながら、隣国や沖縄にはどえらい剣幕で対峙する場面を、世界中のひとびとが見せつけられ続けた。

この国いったい、いつの時代のどんな体制の国なのか。いったい、誰を守ろうとしているのかこの国は。「強いものが正しくなってしまう」今の日本社会。とりわけこの6年は、その傾向がひたひたと進んできたと肌で感じる。いや、違う、違う。「正しいことが本当は強いんだ」そんな当たり前の社会をめざそう、という想いは、なぜ権力者たちに届かないのだろう。

NPOグリーンウッドのミッションは「自律のひとづくり」だ。言葉を補えば「違いを認め合い支え合いつつ、自ら責任ある行動をとれる人づくり」。こんなミッションを掲げること自体がバカらしくなるような日本の体たらく。それでもあきらめてはいけない。自ら責任ある行動をとれるひとを創る。正しいことほど強いものはないと、胸を張れるひとを創る。信州こども山賊キャンプや暮らしの学校「だいだらぼっち」などの事業を通して、私たちは30数年、そんなひとを育んできたと自負している。

私は何度でも発信する。教育者のはしくれとして、子どもに胸を張れる大人でありたい。政治家と、官僚と、司法のひとたちよ。三権に携わる人のはしくれとして、お願いだから、子どもに胸を張れる大人であってほしい。信州の山奥から、心の底から願う。2019年8月15日、夏の日に。
 代表 辻だいち




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