山賊キャンプの出番だ ~熊本でキャンプ説明会を開催!~

被災地:熊県南阿蘇村にいます。
この地に住むこどもたちが、今年も、夏の山賊キャンプに参加します。
南阿蘇村と益城町、そして美里町のこどもたち15名です。
もちろん、今年も招待。
泰阜村とNPOグリーンウッド、地域住民、そして村外のファンやネットワークとの協働です。

▼南阿蘇村の美しい風景

招待するこどもたちの保護者に、まずは顔合わせに来ました。
やはりそうはいっても、遠く信州にこどもを預けるには不安があるでしょう。
どんな人、どんな地域、どんな団体から招待されたのか。
キャンプの詳しい説明は後においても、まずは飛んできたというわけです。

昨年に引き続き、今年も現地パートナーは(一社)アイ・オー・イーの皆さん。
アウトドア・自然体験教育の全国ネットワークの仲間です。
彼らも熊本地震で被災しました。
たいへんだったらしいです。
でも、アウトドアの仲間たちは、災害時に強い。
野外で飯を作れるし、どこでも寝れます。
むしろそんな状況を楽しもうとする奇特なヤツらです(笑)
だから、彼らは熊本地震の被災者でありながら、すぐに支える側にもなれるのです。
これは、阪神大震災、中越地震、そして東日本大震災など、度重なる自然災害時も同じでした。

まずは美里町の保護者の皆さんと顔合わせ。
アイ・オー・イーの皆さんが間に入っているので、保護者の皆さんに基本的な理解はあります。
それでも主催者の顔を見て、少しは安心されたことでしょう。
とはいえ、具体的な質問も多く、有意義な時間でした。
この町には歴史的な石橋が多くあります。
その石橋も震災で傷つきました。
石橋の復興にはなかなか携われませんが、傷ついたこどもたちの心には携わることができます。

その後、震度7を2度経験した益城町に向かいます。
同じく保護者の皆さんと顔合わせ。
東無田という地区で、実に9割以上の家が倒壊するという壊滅的な被害を受けました。
この2年間、何度も通っている地区だが、支援を始めて3年目で、初めてこの地区からこどもたちがキャンプに参加します。
おとなしいこどもたちだったが、その目は希望に満ちていました。
全員が長期にわたる仮設住宅の生活を余儀なくされましたが、今はなんとか自力再建した家で暮らせているといいます。
絶望の淵に立たされたこどもたちが発揮する生き抜く力に期待したいと思います。

▼壊滅的な被害を受けた益城町東無田地区で説明会

▼今回キャンプに参加するこどもたちが住んでいた仮設住宅

最後に南阿蘇村。
昨年もカウンターパートとして入ってくれた住民の方が、説明会をコーディネートしてくれました。
保護者の皆さんにBBQでの歓迎を受け、戸惑いを覚えるほどに心地良い時間。
まるで知り合いの家にあがりこんだような雰囲気でした。
震災直後こういった無料招待のキャンプは本当にたくさんあったらしいです。
でも、2年目からはほとんどない状態だといいいます。
ましてや3年も継続してくれる自治体とNPOに感激している、とのことでした。

▼南阿蘇と泰阜村の縁が豊かに紡がれていく

阿蘇の山々を眺めました。
地震があったのかわからないくらいに、どこまでも空が青い。
自然の猛威に怯えたこどもたちに、、もう一度、自然の素晴らしさを伝えたい。
地域の暮らしが分断されたこどもたちに、もう一度、皆で力を合わせる素晴らしさを伝えたい。
そして、被災したこどもたちに限らず全国のこどもたちに、どんな過酷な状況に陥っても、周囲と協調をとりながら生き抜く力を培ってほしい。
そんな強い想いで、今年も熊本からこどもたちを招待します。

熊本のこどもたち、夏休みは信州においで。
こどもたちのこどもたちらしい顔がはじけるように。
こんなことしかできません。
でも、これが、小さな村の身の丈の支援です。

山賊キャンプの出番です。
泰阜村の出番です。

熊本から約15人のこどもたちをキャンプに招待します。
遠方がゆえに経費がかさみます。
このこどもたちの交通費などの経費に充当する支援金を募っています ⇒ あんじゃね震災支援基金
ぜひ協力をお願いします。
ぜひ支援金の存在を広く紹介してください。

皆さんのソコヂカラで、被災したこどもたちが、こどもらしい夏休みを過ごせるように応援してください。

心からのお願いです。

※被災地の現在の様子については、稿を改めて紹介します。

代表 辻だいち